簿
日商簿記3級をめざす

はじめての簿記教室

ゼロから簿記3級合格レベルまで。全9章の解説と分野別4択クイズ・模擬テストで、仕訳を体に染み込ませましょう。

第1章

簿記の基礎 — 5つのグループと仕訳

すべての土台になる章です。ここが固まれば、あとの章は「あてはめ」だけ。

簿記とは「会社のお金の日記」

簿記(ぼき)とは、会社のお金やモノの動きを、決まったルールで帳簿に記録すること。「帳簿録する」から簿記です。

ただ記録するだけなら、市販の家計簿でも足りそうに思えます。それでも簿記という共通のルールがあるのは、この記録を会社の外の人に見せる必要があるからです。銀行はお金を貸してよいかを、株主は出資を続けてよいかを、税務署は税金の計算が正しいかを、それぞれこの記録をもとに判断します。だから「誰が作っても同じ形になる」ルールが要るわけです。

そして1年に1回、1年分の記録を2枚の表にまとめます。これが財務諸表(ざいむしょひょう)。簿記の学習は、つまるところこの2枚を正しく作るための道のりです。

貸借対照表(B/S)
資産現金・建物など
持っている財産
負債借金など
純資産自分のお金
損益計算書(P/L)
費用使ったお金
利益もうけ
収益入ってきたお金

ざっくり言えば、貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)は決算日という一瞬を切り取った「財産のスナップ写真」損益計算書(そんえきけいさんしょ)は1年間ずっと回していた「もうけのビデオ」です。写真と動画、と覚えておくと2つが混ざりません。2枚の中身は第7章で、実際の数字を入れながらじっくり見ていきます。

先に用語を3つだけ: 会計期間の初日を期首(きしゅ)、最終日を期末(きまつ)=決算日、その間を期中(きちゅう)といいます。4月1日〜翌年3月31日の会社が多いですが、1月〜12月の会社もあります。

すべての勘定科目は5つのグループに分かれる

資産

しさん

会社が持っているプラスの財産・権利。

現金/普通預金/当座預金/売掛金/受取手形/商品/貸付金/建物/備品/土地

負債

ふさい

あとで支払う義務。マイナスの財産。

買掛金/支払手形/借入金/未払金/前受金/預り金

純資産

じゅんしさん

返さなくてよい自分のお金。資産−負債。

資本金/利益準備金/繰越利益剰余金

収益

しゅうえき

もうけの元。収入が発生した原因。

売上/受取利息/受取手数料/雑益

費用

ひよう

もうけのために使ったお金。

仕入/給料/支払家賃/水道光熱費/通信費/支払利息

簿記に出てくる科目は数十個ありますが、例外なくこの5つのどれかに入ります。逆に言えば、グループさえ判定できれば、その科目を仕訳のどちら側に書くかは自動的に決まります。5つのうち、資産・負債・純資産の3つは貸借対照表(B/S)に、収益・費用の2つは損益計算書(P/L)に集まります。

大事な習慣: 新しい勘定科目に出会ったら、まず「これは5つのうちどれ?」と考えること。3級の勉強は、地味ですがこの繰り返しです。名前で迷ったら「持っている・もらえる → 資産」「払わなければならない → 負債」と言い換えてみると判断しやすくなります。

仕訳のルール — 借方は左、貸方は右

借方(かりかた)
貸方(かしかた)
ひだり側
「り」が左にはらう ↙
みぎ側
「し」が右にはらう ↘

取引を左右に分けて書くことを仕訳(しわけ)といいます。左を借方(かりかた)、右を貸方(かしかた)と呼びますが、「借りる・貸す」という言葉の意味はいったん忘れてください。今の簿記では単なる「左」「右」のラベルにすぎません。歴史的な名残なので、意味を考えるほど混乱します。

そして、各グループには「ホームポジション(定位置)」があります。ルールはたった1行、増えたら定位置の側に、減ったら反対側に書く。これだけです。

グループホームポジション増えたら減ったら
資産左(借方)左に書く右に書く
負債右(貸方)右に書く左に書く
純資産右(貸方)右に書く左に書く
収益右(貸方)右に書く(発生)左に書く(取消)
費用左(借方)左に書く(発生)右に書く(取消)

この表を丸暗記する必要はありません。ホームポジションは、先ほど見たB/S・P/Lの図の配置とまったく同じだからです。B/Sは資産が左、負債と純資産が右。P/Lは費用が左、収益が右。図を思い浮かべれば、定位置は自然と出てきます

もうひとつの絶対ルール: 1つの仕訳の中で、借方の合計金額と貸方の合計金額は必ず一致します(貸借平均の原理)。科目が3つ4つに増えても同じです。仕訳を書き終えたら左右の合計を足し算して確かめる——これが自分でできる最強のミス防止策です。

仕訳の手順はいつも同じ4ステップ

  1. 取引に登場する勘定科目を探す
  2. それぞれのグループ(5つのどれか)を確認する
  3. 増えたか減ったかを考える
  4. ルールを当てはめて左右に置く(左右の金額は一致)

例①:商品100,000円を現金で仕入れた

頭の中では、こう進めます。

  • 登場する科目は「仕入」と「現金」の2つ
  • 仕入は費用、現金は資産
  • 仕入という費用が発生し、現金という資産が減った
  • 費用の定位置は左だから発生は左へ。資産の定位置は左だから、減少は反対側の右へ
借方金額貸方金額
仕入100,000現金100,000

例②:銀行から500,000円を借り入れ、普通預金に入金された

同じ4ステップです。普通預金(資産)が増えたので左、借入金(負債)が増えたので定位置の右。「お金が増えたのに収益ではない」——このあとの「いちばん多い誤解」でくわしく見ます。

借方金額貸方金額
普通預金500,000借入金500,000
詰まったときは: まず「現金・預金がどうなったか」から書くと道が開けます。増えたなら左、減ったなら右に置いて、残った側に相手科目を探しにいく。この順番なら、多くの仕訳は半分が自動的に埋まります。

いちばん多い誤解 —「お金の出入り」と「収益・費用」は別もの

簿記のつまずきは、ほぼここに集中します。収益・費用は「お金が動いたかどうか」ではなく、「もうけの原因・努力が発生したかどうか」で決まります

お金が動いていなくても収益・費用
  • 商品を掛けで売った → 入金は来月でも、売った時点で売上(収益)
  • 今月使った電気代の請求書が届いた → 支払いは来月でも水道光熱費(費用)
お金が動いても収益・費用にならない
  • 銀行から1,000,000円借りた → 現金は増えるが借入金(負債)の増加。収益ではない
  • 借入金を返済した → 現金は減るが負債の減少。費用ではない
  • パソコンを買った → 現金が備品(資産)に姿を変えただけ。費用ではない(使った分だけ毎年「減価償却費」にする→第5章)
  • 売掛金を回収した → 売った時点ですでに売上にしているので、二重に計上しない
判定のコツ: 迷ったら「この取引で会社の正味財産(純資産)は増えた?減った?」と考えてください。借入れはお金が増えても同額の返済義務が増えるので、正味財産は変わりません。だから収益ではないのです。

1年間の流れと決算

ここまでに出てきた言葉が、1年間のどこで登場するのかを整理しておきましょう。日々の取引を仕訳して帳簿に写し、期末にまとめて2枚の表にする——簿記の一年はこの繰り返しです。

毎日

取引

お金やモノが動く出来事

毎日

仕訳帳

日付順に仕訳を記録

随時

総勘定元帳

科目ごとに転記・集計

決算

試算表・決算整理

チェックと修正仕訳

決算

財務諸表

B/SとP/Lを作成!

この流れのうち、第2章〜第6章で学ぶのは主に最初の「取引→仕訳」の部分です。どんな取引が来ても仕訳できるようになったら、第7章で完成形の財務諸表を読み、第8章で決算、第9章で帳簿の書き方に進みます。全体地図の中で今どこを歩いているかを意識すると、迷いにくくなります。

日商簿記3級 試験ガイド

試験時間60分(統一試験・ネット試験とも)
合格点100点満点中 70点以上
第1問(45点)仕訳問題 15題。このサイトのクイズで鍛える部分。ここで満点近く取るのが合格の王道!
第2問(20点)帳簿・勘定記入、補助簿の選択、伝票など(第9章)
第3問(35点)決算問題(精算表・財務諸表の作成など)(第7章・第8章)
学習の目安: 第2章〜第6章で「取引の仕訳」を身につけ→第7章で財務諸表→第8章で決算→第9章で帳簿・伝票。各章の後に必ずクイズを解いて定着させましょう。
第2章

商品売買 — 仕入と売上

商売の基本、「買って、売る」の記録。3級で最も出題される分野です。

三分法 — 商品売買は3つの科目で記録する

商品の売り買いは、費用仕入収益売上資産繰越商品の3科目に分けて処理します。3つに分けるので三分法(さんぶんぽう)です。

ここで多くの人が「商品を買ったのに、なぜ資産ではなく費用の『仕入』なの?」と引っかかります。理由は実務上のわりきりです。商品は毎日出入りするので、そのつど資産の増減を追いかけていたら手間がかかりすぎます。そこで、買ったときはいったん全部費用にしておき、期末に売れ残った分だけを資産(繰越商品)に戻すという方式にしているのです。この「期末の戻し作業」が、第8章で出てくる「しーくり くりしー」です。

3つの科目の役割: 仕入=買ったときに使う費用の科目/売上=売ったときに使う収益の科目/繰越商品=期末に残った在庫を表す資産の科目。期中は仕入と売上だけを使い、繰越商品は決算でしか動かない、と覚えておくとスッキリします。
例1:商品50,000円を仕入れ、代金は掛けとした(あとで支払うツケ)
借方金額貸方金額
仕入50,000買掛金50,000
例2:商品を80,000円で売り上げ、代金は掛けとした(あとで受け取るツケ)
借方金額貸方金額
売掛金80,000売上80,000

なお、代金をその場で払わない取引を掛け(かけ)取引といいます。日常語でいう「ツケ」です。会社どうしの取引では、そのつど現金をやりとりせず月末にまとめて精算するのが普通なので、掛け取引は非常によく出てきます。

ツケの整理: 資産売掛金=あとで代金を受け取る権利(自分が売った側)/負債買掛金=あとで代金を支払う義務(自分が買った側)。「売った→売掛金」「買った→買掛金」と、動詞のまま覚えるのが確実です。

返品(仕入戻し・売上戻り)は「逆仕訳」

品違いや不良品で商品を返したり返されたりしたら、もとの仕訳とまったく逆の仕訳を、返品した金額分だけ行います。左右を入れ替えて書くと、その分だけ元の記録が打ち消される——という仕組みです。特別な科目を覚える必要はありません。

例:掛けで仕入れた商品のうち5,000円分を返品した
借方金額貸方金額
買掛金5,000仕入5,000
例:掛けで売り上げた商品のうち8,000円分が返品された
借方金額貸方金額
売上8,000売掛金8,000

諸掛り(しょがかり)— 送料などの扱い

仕入諸掛(当社負担)→ 仕入に含める

商品を買うときにかかった引取運賃などは、仕入の金額に含めます(商品を使える状態にするまでの費用だから)。

例:商品60,000円を掛けで仕入れ、引取運賃2,000円は現金で支払った
借方金額貸方金額
仕入62,000買掛金60,000
現金2,000

売上時の発送費(当社負担)→「発送費」という費用

例:商品を売り上げ、発送運賃3,000円を現金で支払った(当社負担)
借方金額貸方金額
発送費3,000現金3,000

同じ「運賃」でも扱いが分かれるのは、商品が売れる前か、売れた後かの違いです。仕入時の運賃は「商品を店に並べるまでにかかったコスト」なので商品の値段の一部とみなし、販売時の運賃は「売るためにかかった経費」なので独立した費用にします。

覚え方: 買うときの送料は仕入に上乗せ、売るときの送料は発送費(費用)
応用: 仕入時の運賃を相手(仕入先)が負担する約束なのに当社が立て替えて払った場合は、仕入には含めず資産立替金(または買掛金の減少)として処理します。「誰が負担するのか」を問題文から必ず読み取りましょう。

前払金・前受金 — 手付金のやりとり

商品の受け渡しにお金だけが動いたときは、まだ仕入・売上にはできません。簿記では「商品を引き渡した(受け取った)時点」で売上・仕入を計上するのがルールだからです。手付金の段階では取引がまだ完了していないので、いったん別の科目で預かっておきます。

資産前払金 … 手付金を支払った側。あとで商品を受け取る権利。

負債前受金 … 手付金を受け取った側。あとで商品を渡す義務。

例:商品100,000円を注文し、手付金10,000円を現金で支払った
借方金額貸方金額
前払金10,000現金10,000
例:上の商品を受け取り、残額90,000円は掛けとした
借方金額貸方金額
仕入100,000前払金10,000
買掛金90,000

クレジット売掛金と受取商品券

クレジット払いで売った → クレジット売掛金(資産)

カード会社への手数料は費用支払手数料。手数料を差し引いた金額がクレジット売掛金になります(販売時に計上する場合)。

例:商品100,000円をクレジット払いで販売。手数料4%は販売時に計上する
借方金額貸方金額
クレジット売掛金96,000売上100,000
支払手数料4,000

商品券で受け取った → 受取商品券(資産)

例:商品20,000円を売り上げ、自治体発行の商品券で受け取った
借方金額貸方金額
受取商品券20,000売上20,000

受取商品券は、あとで発行元に持ち込んで換金できる権利=資産です。「現金」で受け取ったわけではない点に注意してください。後日換金したときに、現金/受取商品券 という仕訳をします。

第3章

現金・預金

「現金」の範囲は日常より広い!現金過不足・当座借越・小口現金がヤマ場です。

簿記の「現金」は通貨だけじゃない

簿記でいう「現金」は、財布の中のお金だけではありません。銀行や郵便局に持ち込めば、すぐその場でお金に換えられるものは、まとめて資産現金として扱います。実質的にお金と変わらないから、というのが理由です。

  • 紙幣・硬貨(通貨)
  • 他人振出しの小切手(受け取ったらすぐ銀行で換金できる)
  • 送金小切手・普通為替証書(郵便局などで換金できる)
ひっかけ注意: 収入印紙や切手は現金ではありません(租税公課・通信費で処理)。また自分が振り出した小切手を受け取ったときは「当座預金」の増加です。

現金過不足 — 帳簿と実際が合わないとき

金庫の中を数えたら、帳簿の残高と1円単位で合わない——実務ではよくあることです。このとき大切なのは、まず帳簿の金額を、実際にある金額に合わせてしまうこと。帳簿は現実を映す鏡なので、現実のほうが正しいからです。

とはいえ、相手科目が何なのかはまだわかりません。そこで、原因が判明するまでの一時的な置き場所として現金過不足(げんきんかぶそく)という仮の科目を使います。この科目は5グループのどれでもない「仮置き場」で、決算日までには必ず空にするのが決まりです。

① 帳簿残高100,000円、実際有高98,000円(2,000円足りない)と判明
借方金額貸方金額
現金過不足2,000現金2,000
② 後日、うち1,500円は通信費の記帳漏れと判明
借方金額貸方金額
通信費1,500現金過不足1,500
③ 決算日。残り500円は原因不明のまま → 雑損(費用)へ
借方金額貸方金額
雑損500現金過不足500
逆パターン: 実際のほうが多かったら 現金/現金過不足 で受け入れ、決算まで原因不明なら雑益(収益)に振り替えます。
覚え方: 不足していた(お金が足りない)= 最終的に損 = 雑損多かった = 得 = 雑益
要注意: 決算日当日に過不足が判明した場合は、現金過不足を経由せず、いきなり雑損・雑益で処理します。

当座預金と小切手

資産当座預金は、小切手で支払うための会社用の口座です(利息は付きません)。多額の現金を持ち歩かずに支払いができるため、企業間の決済で使われます。

ポイントは、小切手を「振り出した(発行した)」時点で当座預金の減少として記録すること。相手が銀行に持ち込むのは数日後ですが、簿記では渡した時点で処理します。

例:買掛金30,000円を小切手を振り出して支払った
借方金額貸方金額
買掛金30,000当座預金30,000

当座借越(とうざかりこし)

あらかじめ銀行と契約しておくと、残高を超えた金額の小切手も振り出せます(当座借越契約)。これは実質的に銀行からの一時的な借入れです。この状態になると、資産であるはずの当座預金勘定が貸方残高(マイナス)という奇妙な姿になります。

そのままではB/Sに「マイナスの資産」を載せることになってしまうので、決算日に、貸方残高を負債の「当座借越」(または借入金)へ振り替えます。そして翌期首には、また通常の状態に戻すために逆仕訳(再振替仕訳)を行います。

例:決算日に当座預金勘定が貸方残高20,000円だった
借方金額貸方金額
当座預金20,000当座借越20,000

複数口座と小口現金

複数の銀行口座

口座が複数あるときは「普通預金○○銀行」のように銀行名を付けた科目を使うことがあります。口座間の振替や振込手数料もよく出題されます。

例:普通預金から定期預金へ100,000円を預け替え、手数料200円が引かれた
借方金額貸方金額
定期預金100,000普通預金100,200
支払手数料200

小口現金 — 少額の支払い用のお金

切手代やタクシー代のような少額の支払いを、そのつど経理部に申請していては仕事になりません。そこで各部署に少額の現金(資産小口現金)を前渡ししておき、使った分だけを定期的に補給して、いつも同じ金額からスタートできるようにする方法をとります。これを定額資金前渡制度(インプレスト・システム)といいます。

仕訳のタイミングは2回です。①報告を受けたときに費用を計上し、②補給したときに小口現金を戻します。「支払ったとき」ではなく「報告を受けたとき」が費用計上のタイミングである点が、よく問われます。

例:小口現金係から報告(旅費交通費2,000円・雑費500円)を受けた
借方金額貸方金額
旅費交通費2,000小口現金2,500
雑費500
例:使った分2,500円を小切手を振り出して補給した
借方金額貸方金額
小口現金2,500当座預金2,500
第4章

さまざまな債権・債務

「あとで受け取る権利」と「あとで支払う義務」のバリエーションを一気に整理します。

約束手形 — 期日に支払うことを約束する証券

約束手形(やくそくてがた)は、「○月○日までに△△円を支払います」と書いて相手に渡す証券です。掛け取引との違いは、支払期日と金額が法的に強く約束されている点。期日に支払えないと不渡りとなり、信用を大きく失います。

処理はシンプルで、手形を書いて渡した(振り出した)側は負債支払手形受け取った側は資産受取手形。「支払う義務」と「受け取る権利」が、そのまま科目名になっています。

例:買掛金40,000円の支払いのため、約束手形を振り出した
借方金額貸方金額
買掛金40,000支払手形40,000
例:商品70,000円を売り上げ、約束手形を受け取った
借方金額貸方金額
受取手形70,000売上70,000
例:支払期日となり、手形代金40,000円が当座預金から支払われた
借方金額貸方金額
支払手形40,000当座預金40,000

電子記録債権・電子記録債務

紙の手形は、印紙代がかかる・紛失や盗難のリスクがある、といった弱点があります。それを解決したのが電子記録債権、いわば手形の電子版です。銀行のシステム上で「発生記録」を行うと、それまでの売掛金・買掛金が、それぞれ資産電子記録債権/負債電子記録債務という別の科目に置き換わります

ポイントは、権利や義務そのものが新しく生まれるわけではなく、姿を変えるだけということ。だから仕訳は「新しい科目/古い科目」という振替の形になります。

例:売掛金50,000円について電子記録債権の発生記録が行われた
借方金額貸方金額
電子記録債権50,000売掛金50,000

期日に入金されたら 普通預金など/電子記録債権。支払う側はこの鏡写し(買掛金→電子記録債務)です。

貸付金・借入金と利息

お金を貸したら資産貸付金、借りたら負債借入金。利息は収益受取利息/費用支払利息です。借用証書の代わりに手形を使うと手形貸付金・手形借入金になります。

例:貸付金100,000円が利息3,000円とともに現金で返済された
借方金額貸方金額
現金103,000貸付金100,000
受取利息3,000
利息の月割計算: 利息 = 元本 × 年利率 × 月数 ÷ 12。
例:600,000円を年利2%で6か月借りた → 600,000 × 2% × 6/12 = 6,000円
年利率は「1年間借りたらこの割合」という意味なので、借りていた月数の分だけ按分するのがポイントです。日数で計算する指示があれば ÷365 を使います。

未収入金・未払金 — 商品「以外」のツケ

ここは3級で最も引っかかりやすい区別です。売掛金・買掛金は、その会社の本業である商品売買のツケ専用の科目。同じ「あとで払う・あとでもらう」でも、商品以外(備品・車・土地など)のやりとりでは、資産未収入金/負債未払金を使います。

なぜ分けるのかというと、本業から生まれた債権・債務と、それ以外を区別して管理したいから。売掛金の残高は「商品がどれだけ売れて未回収か」を示す重要な数字なので、備品の代金が混ざると意味が読めなくなってしまうのです。

例:備品150,000円を購入し、代金は月末に支払うことにした
借方金額貸方金額
備品150,000未払金150,000
頻出のひっかけ: 備品をツケで買って「買掛金」にしたら不正解!商品なら買掛金、商品以外なら未払金

仮払金・仮受金 — 内容がまだ確定しないお金

「とりあえずお金は動いたけれど、正しい科目や金額がまだ決まらない」——そんなときに使う一時的な科目です。現金過不足と同じ仮置き場の仲間で、中身が判明したら正しい科目へ振り替えて消すのが約束事です。

前払金との違い: どちらも先にお金を払いますが、前払金は「何をいくらで買うか」が決まっている手付金仮払金は金額も内容も未確定な概算払いです。出張旅費の概算前渡しが仮払金の代表例です。
例:従業員の出張にあたり、旅費の概算額30,000円を現金で前渡しした
借方金額貸方金額
仮払金30,000現金30,000
例:帰社後、旅費は27,000円と精算され、残額3,000円は現金で戻された
借方金額貸方金額
旅費交通費27,000仮払金30,000
現金3,000

内容不明の入金があったら負債仮受金で受けておき、判明したら正しい科目へ振り替えます。

立替金・預り金 — 給料まわりの定番

給料からは、所得税や社会保険料が天引きされます。この天引き分は会社のもうけではなく、従業員に代わって国や年金機構へ納めるために一時的に預かっているだけ。だから会社にとっては負債預り金(所得税預り金・社会保険料預り金)になります。

逆に、従業員が負担すべきお金を会社が先に払ってあげた場合は、あとで返してもらう権利なので資産立替金です。

例:給料200,000円のうち、源泉所得税10,000円を差し引き、残額を普通預金から支給した
借方金額貸方金額
給料200,000所得税預り金10,000
普通預金190,000

後日、預かった税金を税務署に納付したら 所得税預り金/現金 です。

差入保証金 — 敷金など

事務所を借りるときの敷金・保証金は、退去時に返ってくる権利なので資産差入保証金で処理します。

第5章

固定資産と減価償却

建物や備品を「買う・使う・売る」の記録。減価償却の計算は決算問題でも必須です。

有形固定資産と取得原価

長く使う財産:建物・備品(パソコン、机など)・車両運搬具・土地。すべて資産です。

帳簿に載せる金額(取得原価)は、値札の金額だけではありません。購入代価 + 付随費用(設置費・運送費・登記料・仲介手数料など)がすべて含まれます。

考え方は第2章の仕入諸掛りと同じで、「その資産を実際に使える状態にするまでにかかったお金は、全部その資産の値段とみなす」というルールです。据付工事をしなければ使えない機械なら、工事代金も機械の一部、というわけです。

例:備品300,000円を購入し、設置費用10,000円とともに代金は月末払いとした
借方金額貸方金額
備品310,000未払金310,000

減価償却 — 使った分だけ価値を減らす

600,000円のパソコンを買って5年使うとき、その600,000円は「買った年だけ」の費用でしょうか。5年間ずっと働いてくれるのですから、もうけに貢献した年に、少しずつ費用にしていくほうが実態に合っています。この考え方が減価償却(げんかしょうきゃく)です。

そこで決算のたびに、1年分の価値の減少を費用減価償却費として計上します。3級で使うのは定額法——毎年きっちり同じ金額を費用にする方法です。

定額法の公式: 1年分の減価償却費 = (取得原価 − 残存価額)÷ 耐用年数
例:備品600,000円、残存価額ゼロ、耐用年数5年 → 600,000 ÷ 5 = 年120,000円

記帳は間接法 — 累計額に貯めていく

備品勘定の金額は直接は減らしません。代わりに、評価減価償却累計額という別の科目に、これまでの償却額を積み上げていきます。これを間接法といいます。

こうしておくと、「もともといくらで買ったか(取得原価)」と「これまでいくら償却したか(累計額)」の両方が帳簿に残るのが利点です。貸借対照表では、備品からこの累計額を△で差し引いて表示します(第8章)。差し引いた金額を帳簿価額(ちょうぼかがく)と呼びます。

例:決算につき、備品の減価償却費120,000円を間接法で計上した
借方金額貸方金額
減価償却費120,000備品減価償却累計額120,000

期中に買ったら月割り

年度の途中で買った資産は、1年分まるまる償却するとおかしなことになります。実際に使った月数の分だけ計上しましょう。例:10月1日に取得して3月末決算なら、使ったのは6か月なので年額 × 6/12。1か月未満の端数は、通常1か月として数えます。

固定資産の売却 — 帳簿価額と売値の差が損益

帳簿価額=取得原価−減価償却累計額。売値との差額は収益固定資産売却益または費用固定資産売却損です。

例:期首に備品(取得原価500,000円、減価償却累計額300,000円)を150,000円で売却し、代金は現金で受け取った
借方金額貸方金額
備品減価償却累計額300,000備品500,000
現金150,000
固定資産売却損50,000

帳簿の上では200,000円の価値があるはずのものが150,000円でしか売れなかったので、差額50,000円が売却になります。逆に250,000円で売れていれば、50,000円の売却です。

解く手順を固定しましょう: ①取得原価と減価償却累計額を書き出す → ②帳簿価額 = 取得原価 − 累計額を計算 → ③売値と比べて差額が益か損かを判定。
期中に売った場合は、②の前に期首から売却日までの減価償却費を月割りで計上する手順が1つ増えます。ここが第5章の最難関です。

修理か改良か/固定資産台帳

収益的支出(壊れた所を直す・現状維持)→ 費用修繕費
資本的支出(改良して価値や耐用年数がアップ)→ 固定資産の取得原価に加算(建物など)。

ポイント: 土地は使っても価値が減らないとみなすため、減価償却しません。また、固定資産ごとの取得日・取得原価・償却状況を記録する帳簿を固定資産台帳といいます。
第6章

株式会社と税金

3級の主人公は「小さな株式会社」。株式・配当・税金の仕訳を押さえましょう。

株式の発行 — 元手は資本金

株式会社は、株式という「会社のオーナー権の切符」を発行して、事業の元手を集めます。集めたお金は借入金と違って返済する義務がありません。だから負債ではなく純資産資本金として処理します。

出資した人(株主)は、返してもらう代わりに配当を受け取る権利株主総会で経営に意見を言う権利を得ます。

例:会社設立にあたり株式100株を1株5,000円で発行し、全額が当座預金に払い込まれた
借方金額貸方金額
当座預金500,000資本金500,000

利益のゆくえ — 繰越利益剰余金と配当

第1章で見たとおり、決算で計算された当期純利益は純資産繰越利益剰余金に積み上がっていきます。これは「これまで稼いで、まだ株主に配っていない利益の貯金箱」です。会社が何年も黒字を続ければ、この箱はどんどん厚くなります。

例:決算につき、当期純利益300,000円を損益勘定から振り替えた
借方金額貸方金額
損益300,000繰越利益剰余金300,000

貯まった利益をどう使うかは、株主総会で決めます。配当が決議されると、実際に支払うまでの間は負債未払配当金で処理します。決議した時点ではまだ払っていないけれど、支払う義務は確定しているからです。

同時に、配当額の一部を純資産利益準備金として積み立てることが会社法で義務付けられています。これは会社が利益を配りすぎて体力を失うのを防ぎ、債権者を守るための仕組みです。

例:株主総会で配当100,000円と利益準備金10,000円の積立てを決議した
借方金額貸方金額
繰越利益剰余金110,000未払配当金100,000
利益準備金10,000

税金① 租税公課 — 固定資産税・収入印紙

会社が払う税金は、性質によって処理が3つに分かれます。まず①費用になる税金。固定資産税・自動車税・印紙税(収入印紙)などがこれにあたり、費用租税公課(そぜいこうか)という科目でまとめて処理します。

例:固定資産税50,000円を現金で納付した
借方金額貸方金額
租税公課50,000現金50,000
決算のポイント: 期末に未使用の収入印紙・切手が残っていたら、資産貯蔵品に振り替えます(第8章)。

税金② 法人税等 — 中間納付と確定申告

次に②もうけにかかる税金。法人税・住民税・事業税はまとめて法人税、住民税及び事業税(略して法人税等)で処理します。これは利益が確定してはじめて金額が決まるので、P/Lのいちばん下、当期純利益を出す直前に登場します。

会計期間の途中で概算額を前払いする決まりがあり(中間申告)、そのときは金額が未確定なので資産仮払法人税等で仮置きします。決算で総額が確定したら、仮払分を差し引いた残りが負債未払法人税等です。

例:法人税の中間申告を行い、100,000円を現金で納付した
借方金額貸方金額
仮払法人税等100,000現金100,000
例:決算で法人税等が250,000円と確定した(中間納付100,000円あり)
借方金額貸方金額
法人税等250,000仮払法人税等100,000
未払法人税等150,000

税金③ 消費税 — 税抜方式

最後に③預かって納める税金。消費税を負担しているのは最終的な消費者であって、会社はお客さんから預かって、代わりに国に納めているだけです。だから消費税は会社の収益にも費用にもなりません。

そこで税抜方式では、仕入時に支払った消費税を資産仮払消費税、売上時に受け取った消費税を負債仮受消費税として、本体価格と分けて記録します。決算で両者を相殺し、差額を納付するのです。

例:商品11,000円(うち消費税1,000円)を仕入れ、現金で支払った
借方金額貸方金額
仕入10,000現金11,000
仮払消費税1,000
例:決算。仮受消費税3,000円と仮払消費税1,000円を相殺し、納付額を確定した
借方金額貸方金額
仮受消費税3,000仮払消費税1,000
未払消費税2,000
第7章

財務諸表 — B/SとP/Lをくわしく

ここまでの仕訳は、すべてこの2枚の表にたどり着くための作業でした。ゴールの姿を、数字を入れて確かめます。

ゴールは、いつもこの2枚

第1章で「写真とビデオ」としてざっくり紹介した2枚の表を、ここからは実際の数字を入れながら見ていきます。第2章〜第6章でひととおり仕訳ができるようになった今なら、表に並ぶ科目の一つひとつに見覚えがあるはずです。

貸借対照表(B/S)
資産現金・建物など
持っている財産
負債借金など
純資産自分のお金
損益計算書(P/L)
費用使ったお金
利益もうけ
収益入ってきたお金

この章ではネコ堂株式会社という架空の会社を、開業した日から1年後の決算日まで追いかけます。①開業日のB/S → ②1年目のP/L → ③決算日のB/S、という順に3枚の表が出てきます。3枚が1本の線でつながっていることが見えたら、この章は卒業です。

この章の位置づけ: ここで学ぶのは「完成した表の読み方」。その表を帳簿から実際に組み立てる手続き(決算整理・精算表)は、次の第8章で扱います。先にゴールの形を知っておくと、第8章の作業の意味がわかります。

貸借対照表(B/S)— 決算日の「財産のスナップ写真」

貸借対照表は、決算日という一瞬に、会社がどんな財産をどれだけ持っていて、そのうちいくらが他人から預かったお金なのかを示す表です。英語の Balance Sheet を略してB/S(ビーエス)と呼びます。

左は「お金の使いみち」、右は「お金の出どころ」

B/Sが苦手になる人の多くは、「なぜ左右に分かれているのか」が腑に落ちていません。答えはシンプルで、同じお金を2つの角度から眺めているだけだからです。

  • 右側(貸方)= そのお金をどこから集めてきたか。銀行などから借りてきたのか(負債)、株主に出してもらった・自分で稼いだのか(純資産)。
  • 左側(借方)= 集めたお金が、いま何に姿を変えているか。現金のまま、商品、建物、まだ回収していない売掛金…(資産)。

集めてきた金額と、その使い道の合計が食い違うことはありえません。だからB/Sの左右の合計は必ず一致します。「バランスシート」という呼び名も、この釣り合いから来ています。

資産お金の使いみち = 負債いつか返す分 + 純資産返さなくてよい分

この式を移項すると 純資産 = 資産 − 負債 になります。つまり純資産とは、持っている財産を全部お金に換えて、借金を全部返したときに手元に残る正味の金額のこと。「正味財産」とも呼ばれ、会社の体力を表す部分です。

具体例① 開業した日のB/S

ネコ堂株式会社が、株主から1,000,000円の出資を受け、さらに銀行から500,000円を借りて開業したとしましょう。手元の現金は合計1,500,000円。この日のB/Sはこうなります。

貸借対照表ネコ堂株式会社 ×1年4月1日現在 (単位:円)
資産の部負債の部
現 金1,500,000借入金500,000
 純資産の部
 資本金1,000,000
資産合計1,500,000負債・純資産合計1,500,000

左を見れば「現金という形で1,500,000円ある」、右を見れば「そのうち500,000円は銀行のお金、1,000,000円は株主のお金」とわかります。同じ1,500,000円を、形(左)と出どころ(右)の両面から書いているわけです。

読み方のコツ: 右側は上から下へ「返す義務が重い順」に並びます(負債→純資産)。負債の割合が大きい会社ほど返済に追われやすく、純資産が厚い会社ほど不況に耐えられる——B/Sからはそんな会社の性格が読み取れます。

損益計算書(P/L)— 1年間の「もうけの計算書」

損益計算書は、1年間にいくら稼ぎ(収益)、そのためにいくら使い(費用)、差し引きいくら残ったか(利益)を示す表です。英語の Profit and Loss Statement を略してP/L(ピーエル)と呼びます。

収益もうけの原因 費用もうけのための努力 = 当期純利益1年間のもうけ

B/Sが決算日という一点を写した写真なのに対し、P/Lは期首から期末までの1年間をまるごと録画したビデオです。同じ会社の話でも、切り取っている時間の幅がまったく違います。ここを意識するだけで、2つの表の役割が整理されます。

具体例② ネコ堂の1年目のP/L

先ほどのネコ堂が、1年間で商品を1,400,000円売り上げ、その売れた商品の仕入原価が800,000円、ほかに給料・家賃・水道光熱費・借入金の利息がかかったとします。

損益計算書ネコ堂株式会社 ×1年4月1日〜×2年3月31日 (単位:円)
費用収益
売上原価(売れた商品の仕入値)800,000売上高1,400,000
給 料200,000 
支払家賃120,000 
水道光熱費40,000 
支払利息10,000 
当期純利益230,000 
合 計1,400,000合 計1,400,000

収益1,400,000円から費用1,170,000円を差し引いて、当期純利益は230,000円。これが「この1年でネコ堂が生み出したもうけ」です。利益を左側に書き足すことで、P/Lもまた左右の合計が一致します。もし費用のほうが大きければ、同じやり方で右側当期純損失と書いてつじつまを合わせます。

なぜ利益が左に来るの?: 費用(左)より収益(右)が大きいと、そのままでは右が重くて釣り合いません。足りない左側を埋める差額こそが利益です。利益は左に書く——決算の問題でも精算表でも繰り返し出てくるので、この図ごと覚えてしまいましょう。

B/SとP/Lはつながっている — 利益が純資産を増やす

2枚はまったく別の書類に見えますが、実は「当期純利益」という1本の糸でつながっています。P/Lで計算されたもうけは、そっくりそのままB/Sの純資産を増やすのです。

期首

期首のB/S

スタート時点の財産

1年間

P/L

収益−費用=当期純利益

期末

期末のB/S

純資産が利益の分だけ増える

具体例③ ネコ堂の1年後(決算日)のB/S

1年間の取引の結果、決算日のネコ堂は次の状態になりました。売掛金200,000円が未回収、商品が100,000円分売れ残り、買掛金150,000円が未払いです。

貸借対照表ネコ堂株式会社 ×2年3月31日現在 (単位:円)
資産の部負債の部
現金・預金1,580,000買掛金150,000
売掛金200,000借入金500,000
商 品100,000純資産の部
 資本金1,000,000
 繰越利益剰余金230,000
資産合計1,880,000負債・純資産合計1,880,000

開業日の純資産は資本金1,000,000円だけでした。1年後は1,230,000円(資本金1,000,000+繰越利益剰余金230,000)に増えています。増えた230,000円は、P/Lで計算した当期純利益とぴったり同じ金額です。

期首の純資産1,000,000円 + 当期純利益230,000円 = 期末の純資産1,230,000円

この積み上がった利益が入る箱が、純資産繰越利益剰余金(くりこしりえきじょうよきん)です。「これまで稼いで、まだ配当に回していない利益の貯金箱」と考えてください(くわしくは第6章)。

だから決算では: 収益・費用の科目は1年ごとにゼロにリセットされてP/Lへ、資産・負債・純資産の科目は残高をそのまま翌期へ持ち越してB/Sへ。第8章の「帳簿の締切」は、まさにこの仕分け作業です。
ひとこと注意: 利益が出ている=現金が増えている、とは限りません。売上が全額売掛金のままなら、利益は黒字なのに手元の現金が減っていることさえあります。B/SとP/Lの両方を見る必要があるのは、このためです。

この章のまとめ — 3つだけ持ち帰る

  1. B/Sの左右は「使いみち」と「出どころ」。同じお金を両面から見ているから、合計は必ず一致する。
  2. 利益は左(借方)に書く。収益(右)のほうが大きいぶんを、左に足して釣り合わせるから。損失なら逆に右。
  3. 2枚は当期純利益でつながる。P/Lで出たもうけが、そのままB/Sの繰越利益剰余金を増やす。
3級の出題では: 第3問(35点)がまさにこの2枚を作らせる問題です。科目を5グループに分ける → 資産・負債・純資産はB/Sへ、収益・費用はP/Lへ → 差額を当期純利益として両方に書き込む。この手順は最後まで変わりません。
つまずいたら: 表が合わないときは、たいてい①科目のグループを取り違えている、②当期純利益を片方にしか書いていない、のどちらかです。まず5グループの判定に戻りましょう(第1章)。
第8章

決算 — 1年のまとめ

試験の第3問(35点)がこの章。決算整理仕訳を1つずつ確実に。

決算の流れ

決算(けっさん)とは、1年間の記録を締めくくって財務諸表を作る、年に一度の大仕事です。ただ集計するだけでは正しい数字にならないので、その前に決算整理という「ズレの修正作業」を行います。日々の記録は「お金が動いたとき」に付けているのに対して、財務諸表は「その1年に本当に属する分」で作らなければならない——このギャップを埋めるのが決算整理だと考えてください。

試算表の作成

転記ミスがないか貸借合計を確認

決算整理仕訳

期末ならではの修正を行う

精算表

整理前→整理後→B/S・P/Lを一覧に

財務諸表の作成

貸借対照表・損益計算書

帳簿の締切

損益振替→資本振替→締切

主な決算整理事項(この8つが出題範囲のほぼすべて):
①現金過不足の整理 ②当座借越への振替 ③貯蔵品への振替 ④貸倒引当金の設定 ⑤減価償却 ⑥売上原価の算定 ⑦費用・収益の前払い・前受け・未収・未払い(経過勘定) ⑧法人税等・消費税の計上
第3問では、この中から5〜8個が組み合わさって出題されます。裏を返せば、この8つの仕訳を書けるようにするだけで第3問は戦えるということです。

貸倒引当金 — 回収できないかもに備える

売掛金や受取手形が、取引先の倒産などで回収できなくなることを貸倒れ(かしだおれ)といいます。

期末に残っている売掛金のうち、いくらかは来期に回収できないかもしれません。そうなると「売った年」に利益を計上して、「回収できなかった年」に損失を計上することになり、もうけの計算が年度をまたいで歪んでしまいます。そこで決算では、回収できなさそうな金額をあらかじめ見積もって、今年の費用にしておくのです。この見積額を入れておく箱が貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)——資産のマイナスを表す科目です。

3級で使うのは差額補充法。すでに引当金が残っていれば、不足している差額だけを追加するという方法です。

差額補充法: 繰入額 =(売掛金等の期末残高 × 設定率)− 貸倒引当金の残高
例:売掛金400,000円×2%=8,000円、引当金残高3,000円 → 繰入 5,000円
例:決算につき、貸倒引当金5,000円を差額補充法で繰り入れた
借方金額貸方金額
貸倒引当金繰入5,000貸倒引当金5,000

実際に貸倒れが起きたら

  • 前期以前に発生した売掛金 → まず貸倒引当金を取り崩す:貸倒引当金/売掛金(足りない分は貸倒損失)
  • 当期に発生した売掛金 → 引当金は使えず全額 費用貸倒損失/売掛金
  • 前期に貸倒処理済みの債権を回収できた → 現金/収益償却債権取立益

売上原価の算定 —「しーくり くりしー」

売上原価とは、その年に実際に売れた商品の仕入値のことです。第2章で見たとおり、期中は買ったものを全部「仕入(費用)」にしているので、そのままでは売れ残りの分まで費用に入ってしまいます。そこで決算で調整します。

期首商品去年の売れ残り + 当期仕入高今年買った分 期末商品今年の売れ残り = 売上原価今年売れた分

この計算を、仕入勘定の中で行ってしまおうというのが、有名な「しーくり くりしー」です。1行目で去年の売れ残りを仕入に足し込み、2行目で今年の売れ残りを仕入から抜く——それだけの作業です。

例:期首商品50,000円、期末商品70,000円(当期仕入は800,000円)
借方金額貸方金額
仕入(し)50,000繰越商品(くり)50,000
繰越商品(くり)70,000仕入(し)70,000

この2行を入れると、仕入勘定の残高は 50,000 + 800,000 − 70,000 = 780,000円になり、これがそのまま売上原価になります。同時に繰越商品勘定の残高は、期首の50,000円から期末の70,000円へ入れ替わります。

唱え方:いれ / くりこしょうひん」→「くりこしょうひん / いれ」。1行目は期首の金額、2行目は期末の金額を使います。金額を取り違えるミスが本当に多いので、問題文の「期首」「期末」に印を付けてから書き始めましょう。

経過勘定 — 費用・収益を正しい期間に合わせる

家賃や保険料、利息などは、支払うタイミングと、実際にサービスを受ける期間がズレがちです。たとえば3月に1年分の家賃をまとめて払えば、そのうち11か月分は来年度の分です。それを全部今年の費用にしてしまうと、今年の利益が不当に小さくなってしまいます。

そこで決算では、支払った(受け取った)金額のうち、当期に属する分だけを費用・収益として残すよう調整します。このとき使う4つの科目をまとめて経過勘定(けいかかんじょう)といいます。

迷ったときは「前」か「未」かで考えると整理できます。「前」= 先にお金を動かしすぎた分を、来期へ送る「未」= まだお金が動いていない当期分を、当期へ引き寄せる。そして受け取る側(収益)なら相手に返す義務や権利、支払う側(費用)ならその逆と考えると、資産か負債かも決まります。

状況科目グループ
費用を払いすぎ(翌期の分まで払った)前払費用(前払家賃など)資産
収益をもらいすぎ(翌期の分まで受け取った)前受収益(前受地代など)負債
収益がまだもらえていない(当期の分なのに)未収収益(未収利息など)資産
費用をまだ払っていない(当期の分なのに)未払費用(未払利息など)負債
例:支払家賃120,000円(12か月分)のうち、4か月分は翌期の分である
借方金額貸方金額
前払家賃40,000支払家賃40,000
例:借入金の利息3,000円が当期分なのに未払いである
借方金額貸方金額
支払利息3,000未払利息3,000
再振替仕訳: 経過勘定はあくまで決算日限りの調整なので、翌期首に逆仕訳をして元の状態に戻します。これを再振替仕訳といいます。戻しておかないと、翌期に同じ費用を二重に計上してしまうためです。
貯蔵品への振替: 期末に未使用のまま残っている収入印紙・郵便切手は、まだ使っていない=当期の費用ではないので、資産貯蔵品へ振り替えます(貯蔵品/租税公課・通信費)。これも翌期首に再振替します。考え方は経過勘定とまったく同じです。

精算表 — 決算のすべてを1枚で見渡す

精算表(せいさんひょう)は、「決算整理前の残高 → 決算整理仕訳 → 損益計算書・貸借対照表」という流れを、1枚の紙の上で横につなげた下書き用紙です。試験でいちばん出るのが、下の8桁精算表(金額欄が8つある形)です。

欄の名前そこに書く内容
残高試算表決算整理をする前の各勘定の残高
修正記入決算整理仕訳を、そのまま借方・貸方に書き込む
損益計算書整理後の金額のうち、収益・費用の科目
貸借対照表整理後の金額のうち、資産・負債・純資産の科目

横の計算はたった1つのルール

各行は左から右へ、同じ側なら足す、反対側なら引くだけです。借方残高の科目なら「残高試算表の借方 + 修正記入の借方 − 修正記入の貸方」。貸方残高の科目はその逆になります。

精算表(抜粋)×2年3月31日 (単位:円)
勘定科目 残高試算表 修正記入 損益計算書 貸借対照表
  借方貸方 借方貸方 借方貸方 借方貸方
繰越商品100,000150,000100,000150,000
仕 入1,050,000100,000150,0001,000,000
支払家賃210,00030,000180,000
前払家賃30,00030,000

※ 繰越商品と仕入の行が「しーくり くりしー」、支払家賃と前払家賃の行が経過勘定の処理です。前払家賃のように決算整理ではじめて登場する科目は、精算表の下の空欄に自分で書き足します。

最後の1行がヤマ場: 損益計算書欄の借方合計と貸方合計の差額が当期純利益。これを損益計算書欄は借方に、貸借対照表欄は貸方に、同じ金額で書き入れると、4つの合計がすべて一致します。逆に書くと当期純損失の意味になってしまうので要注意です。

財務諸表の作成 — 帳簿の科目名は、そのままでは使えない

決算整理まで終われば、あとは残った残高を2枚に振り分けるだけ…なのですが、ひとつ落とし穴があります。帳簿で使ってきた勘定科目の名前と、財務諸表に載せる表示名は一致しないものがあるのです。ここは第3問で確実に差がつくところです。

帳簿での勘定科目財務諸表での表示ひとこと
売上売上高P/Lの一番上。「高」が付きます
仕入売上原価「しーくり くりしー」の後の仕入勘定の残高=売れた分の原価
繰越商品商品B/Sの資産。売れ残りの在庫
前払家賃・前払保険料前払費用B/Sの資産。まとめて1行に
未払利息・未払給料未払費用B/Sの負債
未収利息など未収収益B/Sの資産
前受地代など前受収益B/Sの負債
貸倒引当金売掛金から △で控除負債側には書かない
減価償却累計額備品などから △で控除同上。差額が帳簿価額
いちばんの注意点: B/Sの繰越利益剰余金は、決算整理後残高試算表の金額そのままではありません。「試算表の繰越利益剰余金 + 当期純利益」を計算して書きます。ここを忘れるとB/Sの左右が合いません。

やってみよう — 決算整理後残高試算表から2枚を作る

次の決算整理後残高試算表(=決算整理をすべて終えた後の残高)から、損益計算書と貸借対照表を作ってみます。

決算整理後残高試算表ネコ商事株式会社 ×2年3月31日 (単位:円)
借方勘定科目貸方
200,000現 金
700,000普通預金
500,000売掛金
150,000繰越商品
30,000前払家賃
800,000備 品
買掛金400,000
未払法人税等70,000
貸倒引当金10,000
備品減価償却累計額200,000
資本金1,200,000
繰越利益剰余金300,000
売 上2,000,000
1,000,000仕 入
420,000給 料
180,000支払家賃
24,000水道光熱費
100,000減価償却費
6,000貸倒引当金繰入
70,000法人税等
4,180,000合 計4,180,000

ステップ1:収益・費用を集めて損益計算書へ。実際の試験では、上から順に区切りを付けていく報告式で出題されます。

損益計算書ネコ商事株式会社 ×1年4月1日〜×2年3月31日 (単位:円)
売上高(帳簿では「売上」)2,000,000
売上原価(帳簿では「仕入」)1,000,000
売上総利益(いわゆる粗利)1,000,000
給 料420,000
支払家賃180,000
水道光熱費24,000
減価償却費100,000
貸倒引当金繰入6,000
税引前当期純利益270,000
法人税、住民税及び事業税70,000
当期純利益200,000

※ 売上高 2,000,000 − 売上原価 1,000,000 = 売上総利益 1,000,000。そこから経費 730,000 を引いて 270,000、さらに法人税等 70,000 を引いて当期純利益 200,000円です。

ステップ2:資産・負債・純資産を貸借対照表へ。貸倒引当金と減価償却累計額は、右側ではなく左側で△を付けて差し引く形で表示します。

貸借対照表ネコ商事株式会社 ×2年3月31日現在 (単位:円)
資産の部負債の部
現 金200,000買掛金400,000
普通預金700,000未払法人税等70,000
売掛金500,000負債合計470,000
貸倒引当金△10,000490,000純資産の部
商 品(帳簿では「繰越商品」)150,000資本金1,200,000
前払費用(帳簿では「前払家賃」)30,000繰越利益剰余金500,000
備 品800,000純資産合計1,700,000
減価償却累計額△200,000600,000 
資産合計2,170,000負債・純資産合計2,170,000

※ 繰越利益剰余金は、試算表の300,000円に当期純利益200,000円を足した500,000円。これで左右がぴったり2,170,000円で一致します。左右が合ったかどうかが、自分でできる最後の検算です。

解く順番のおすすめ: ①先に損益計算書を完成させて当期純利益を出す → ②その金額を繰越利益剰余金に足して貸借対照表を埋める。逆順だと繰越利益剰余金が求まらず手が止まります。

帳簿の締切 — 収益と費用をゼロに戻す

財務諸表ができたら、最後に帳簿を締め切ります。目的は収益・費用の勘定をいったん空っぽにして、まっさらな状態で翌期を迎えること。1年間のもうけは1年ごとに区切って測るものなので、残高を翌期に持ち越してはいけないのです。

  1. 損益振替 … 収益・費用の残高を、すべて損益という集計用の勘定に集める
  2. 資本振替 … 損益勘定の差額(=当期純利益)を繰越利益剰余金へ移す
  3. 締切 … 各勘定に二重線を引いて閉じる。資産・負債・純資産は「次期繰越」として残高を持ち越す
① 収益の振替:売上勘定の残高900,000円を損益勘定へ(収益の定位置は右なので、消すには左に書く)
借方金額貸方金額
売上900,000損益900,000
② 費用の振替:仕入600,000円・給料100,000円を損益勘定へ(費用の定位置は左なので、消すには右に書く)
借方金額貸方金額
損益700,000仕入600,000
給料100,000
③ 資本振替:損益勘定の差額200,000円(=当期純利益)を繰越利益剰余金へ
借方金額貸方金額
損益200,000繰越利益剰余金200,000
方向を間違えないコツ: 振替とは「反対側に書いて消し、相手科目に移す」こと。右に残っている収益は左に書いて消す/左に残っている費用は右に書いて消す。当期純損失のときは③が逆向き(繰越利益剰余金/損益)になります。
第9章

帳簿と伝票

試験の第2問(20点)対策。どの取引がどの帳簿に載るかを整理しましょう。

主要簿と補助簿

帳簿には2種類あります。主要簿は法律上どの会社も必ず作るもので、仕訳帳(取引を日付順に記録)と総勘定元帳(科目ごとに集計)の2つです。

一方の補助簿は、主要簿だけでは物足りない部分を詳しく記録するための任意の帳簿です。たとえば総勘定元帳の売掛金勘定を見ても「合計でいくら未回収か」しかわかりません。「A社にいくら、B社にいくら」を知るには、売掛金元帳という補助簿が必要になる——そういう関係です。

補助簿記録する内容
現金出納帳現金の入金・出金の明細
当座預金出納帳当座預金の預入れ・引出しの明細
小口現金出納帳小口現金の支払明細
仕入帳/売上帳仕入・売上の明細(返品も記録)
受取手形記入帳/支払手形記入帳手形の明細
売掛金元帳(得意先元帳)得意先ごとの売掛金の増減
買掛金元帳(仕入先元帳)仕入先ごとの買掛金の増減
商品有高帳商品の受入れ・払出し・残高(数量と単価)
固定資産台帳固定資産ごとの取得・減価償却の状況
頻出問題: 「この取引で記入される補助簿はどれ?」→ 仕訳してから、出てきた科目に対応する帳簿を選ぶのがコツ。例:商品を掛けで仕入れた→仕入帳・買掛金元帳・商品有高帳。

商品有高帳 — 先入先出法と移動平均法

商品有高帳(しょうひんありだかちょう)は、商品の入り・出・残りを数量と単価つきで記録する補助簿です。ここで問題になるのが、同じ商品でも仕入れた時期によって単価が違うこと。100円で仕入れた分と120円で仕入れた分が混ざっているとき、売れた15個はどちらの単価で計算すればよいのでしょうか。

そこで、あらかじめ「こういう順で払い出したことにする」というルールを決めておきます。3級で出るのは次の2つです。

  • 先入先出法 … 先に仕入れたものから順に払い出すと仮定
  • 移動平均法 … 仕入れるたびに平均単価を計算し直す
例: 期首10個@100円、仕入10個@120円、そのあと15個販売。
先入先出法の払出原価:10個×100円+5個×120円=1,600円(残り5個@120円)
移動平均法:平均単価(1,000+1,200)÷20個=110円 → 15個×110円=1,650円

伝票会計 — 3伝票制

取引が多い会社では、1冊の仕訳帳に全員が書き込むのは非効率です。そこで、取引ごとに1枚の紙(伝票)に書いて、後でまとめて集計する方法がとられます。手分けして書けるのが伝票会計の最大の利点です。

3級で出るのは入金伝票・出金伝票・振替伝票を使う3伝票制。見分け方はひとつだけ、「現金が動くか、動くならどちら向きか」です。

伝票使う取引ルール
入金伝票現金が入ってくる取引借方は必ず「現金」なので、相手科目だけ書く
出金伝票現金が出ていく取引貸方は必ず「現金」なので、相手科目だけ書く
振替伝票現金が動かない取引普通の仕訳をそのまま書く

一部現金取引 — 2枚に分ける

「商品30,000円を売り上げ、10,000円は現金・残り20,000円は掛け」のような取引は、2枚の伝票に分けます(取引を分解する方法)。

  • 入金伝票:売上 10,000(現金/売上 10,000 の意味)
  • 振替伝票:売掛金 20,000/売上 20,000

また、いったん全額を掛け取引とみなして起票する方法(擬制する方法)もあります:振替伝票で売掛金30,000/売上30,000+入金伝票で売掛金10,000。

仕訳日計表: 1日分の伝票を科目ごとに集計した表。ここから総勘定元帳へまとめて転記します。

試算表 — 転記ミスを見つける表

試算表(しさんひょう)は、総勘定元帳のすべての勘定を1枚に集計した一覧表です。目的は転記ミスの発見。1つ1つの仕訳は必ず貸借が一致しているので、それを全部集めた試算表も借方合計と貸方合計が必ず一致するはずです。一致しなければ、どこかで書き写しを間違えたことがわかります。

ただし万能ではありません: 借方・貸方をそろって同じ金額で間違えた場合や、仕訳そのものを丸ごと忘れた場合、科目名だけ間違えた場合は、合計が一致してしまうので試算表では発見できません。
  • 合計試算表 … 各勘定の借方合計・貸方合計を並べる
  • 残高試算表 … 各勘定の残高だけを並べる
  • 合計残高試算表 … 両方を載せる
実戦

4択クイズ・模擬テスト

分野を選んで挑戦。成績はこのブラウザに保存されます。本試験の第1問(仕訳15題・45点)を意識して、繰り返し解きましょう。

付録

用語集

迷ったらここへ。五十音順ではなく、学ぶ順に並んでいます。

簿記ぼき
会社のお金やモノの動きを、決まったルールで帳簿に記録すること。
勘定科目かんじょうかもく
現金・売上など記録に使う項目名。必ず5グループのどれかに属する。
仕訳しわけ
取引を借方(左)と貸方(右)に分けて記録すること。
借方/貸方かりかた/かしかた
仕訳の左側/右側。「り」は左へ、「し」は右へはらうと覚える。
貸借対照表B/S
決算日時点の資産・負債・純資産をまとめた財産の一覧表。
損益計算書P/L
1年間の収益と費用から利益を計算した成績表。収益−費用=当期純利益。
財務諸表ざいむしょひょう
決算で作る報告書。3級では貸借対照表と損益計算書の2枚。
会計期間かいけいきかん
もうけを測る1年の区切り。初日が期首、最終日が期末(決算日)、途中が期中。
純資産じゅんしさん
資産−負債で計算される正味財産。返さなくてよい自分のお金。
当期純利益とうきじゅんりえき
1年間のもうけ。P/Lでは借方に書き、B/Sでは繰越利益剰余金を増やす。
売上総利益うりあげそうりえき
売上高−売上原価。いわゆる粗利(あらり)。報告式P/Lの最初の利益。
貸借平均の原理たいしゃくへいきんのげんり
仕訳・試算表・財務諸表のいずれも、借方合計と貸方合計が必ず一致すること。
帳簿価額ちょうぼかがく
取得原価−減価償却累計額。その資産の帳簿上の現在価値。
決算整理けっさんせいり
期中の記録を「当期に属する正しい金額」に直す期末の修正手続き。
損益振替/資本振替そんえきふりかえ/しほんふりかえ
収益費用を損益勘定へ集めることと、その差額を繰越利益剰余金へ移すこと。
三分法さんぶんぽう
商品売買を仕入・売上・繰越商品の3科目で記録する方法。
売掛金/買掛金うりかけきん/かいかけきん
商品売買のツケ。受け取る権利が売掛金(資産)、支払う義務が買掛金(負債)。
前払金/前受金まえばらいきん/まえうけきん
商品の受け渡し前に動いた手付金。支払側は資産、受取側は負債。
現金過不足げんきんかぶそく
帳簿と実際の現金が合わないときに使う一時的な科目。決算で雑損・雑益へ。
当座借越とうざかりこし
当座預金の残高を超えた引出し。決算で負債に振り替える。
小口現金こぐちげんきん
少額の支払い用に前渡しする現金。定額資金前渡制度で管理。
受取手形/支払手形うけとりてがた/しはらいてがた
約束手形の債権(資産)と債務(負債)。
電子記録債権/債務でんしきろくさいけん/さいむ
手形の電子版。発生記録で売掛金・買掛金から振り替える。
未収入金/未払金みしゅうにゅうきん/みばらいきん
商品「以外」の売買のツケ。商品のツケ(売掛金・買掛金)と区別する。
仮払金/仮受金かりばらいきん/かりうけきん
内容・金額が確定する前に動いたお金の一時的な科目。
減価償却げんかしょうきゃく
固定資産の価値の減少を毎期費用として計上する手続き。3級は定額法・間接法。
減価償却累計額げんかしょうきゃくるいけいがく
これまでの減価償却費の合計。資産のマイナスを表す。
貸倒引当金かしだおれひきあてきん
売掛金などが回収不能になる場合に備える見積り。差額補充法で設定。
売上原価うりあげげんか
売れた商品の仕入原価。期首+仕入−期末。「しーくりくりしー」で算定。
経過勘定けいかかんじょう
前払費用・前受収益・未収収益・未払費用。費用収益を当期分に調整する科目。
再振替仕訳さいふりかえしわけ
経過勘定などを翌期首に逆仕訳で元に戻すこと。
繰越利益剰余金くりこしりえきじょうよきん
過去の利益の蓄積。配当の原資になる純資産の科目。
租税公課そぜいこうか
固定資産税や収入印紙など、費用になる税金類。
精算表せいさんひょう
試算表から財務諸表までの流れを1枚にまとめた表。
3伝票制さんでんぴょうせい
入金伝票・出金伝票・振替伝票で取引を記録する方法。

ネコ師匠の進捗チェック

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